Hytale: スタジオ設立から発表までの道のりを、Hypixel生みの親が語る
「Hytale」の開発スタジオ、Hypixel StudiosのSimon氏とRezzus氏が、スタジオ設立までの道のり、今後の目標などを公式サイトに投稿した。実はこの2人は、あのハイピクセルサーバーの生みの親なのである。
結構長い文章だが、大事な部分を翻訳したので紹介する。
私達にとって今日は最高の日です。ただゲームを発表しただけでなく ― ゲーム開発者として、大きな一歩を踏み出せたからです。
Hypixelは、最初はマップ作成者の我々2人だけのチームでした。2人でマップを作ってオンラインに公開することに夢中でした。そして少しずつ、サーバーを作り上げていきました。
サーバーの規模とともにチームも拡大していきました。やがて、世界中から何十人もの開発者が集まるようになりました。私達の目標は一つ。プレイヤーのためのエキサイティングな体験を作って、作ることも楽しむこと。
今日までで、Hypixelサーバーは1400万人のプレイヤーに遊ばれ、「世界で最も人気の独立したビデオゲームのサーバー」を含む4つのギネス世界記録を獲得しました。何より重要なのは、これらが可能になったのは私達が大事にしてきたコミュニティのおかげだということです。
私達の夢は常に、1つのMOD開発チームから、立派なゲームスタジオに成長することでした。今まで学んだこと全てを、私達にとって挑戦的で、わくわくさせてくれる新プロジェクトに活用する。そして開発チームの夢を追いかけて、コミュニティにもっと楽しんだり、競ったり、創ったりする機会を与えるのです。
その夢が、Hypixel Studios。そして私達の最初のゲームが、Hytaleです。
Minecraftプレイヤーなら誰しも、「Hypixel」という名前を聞いたことがあるはずだ。マインクラフトだけでなく、あらゆるゲームのサーバーで「世界一人気」というギネス記録を保持するバケモノサーバーである。そんなHypixelも、最初はたった2人から始まったが、夢は常に「ゲームスタジオを作る」こと。Hypixel Studios設立により、まずは1つ目の夢がかなったのである。
Hypixelサーバーの成功のおかげで、資金調達せずにHytaleを開発することも可能でしたが、Hytaleは野心的なプロジェクトであり、確実に可能性に見合った作品にしたいと考えました。そのため、クラウドファンディングから事前予約まで、進行中の開発をサポートする選択肢をいくつか考えました。しかし結局、外部からの出資が優れた解決策だと感じました。嬉しいことに、Hytaleを次のレベルに進化させるために必要な資金を確保することができました。その過程で、我々が誇りに思えるゲームをお届けする助けになる、素晴らしい人々と出会いました。
2016年、我々はRiot Games(League of Legendsの開発・販売元)にアドバイスを求めて交渉しました。彼らのルーツはModdingコミュニティですから、スタジオ運営を成功させるために何が必要か理解しています。協議を重ねるにつれ、私達が作りたいものへ共通の情熱をもつようになりました。
この出資によって、規律のある開発によるクオリティの向上や、チームの安定性を確保することが可能になりました。それだけでなく、リリース時期を早め過ぎたり、クラウドファンディングに依存しすぎるといったゲーム開発における落とし穴を避けることもできます。新設されたスタジオの最初のゲームですが、待ち構える挑戦を受け入れることに恐れはありません。
ゲーマーなら誰しも「LoL」を見聞きしたことがあるだろう。あのLoLを作ったRiot Gamesから出資を受けることで、Hytaleのクオリティは確保されているわけだ。クラウドファンディングの採用が一般的な他のインディーゲームと別次元の体制で開発されていることが分かる。
(余談だが、LoLのロゴは絶対に前のほうがかっこよかったよね)
私達が誇りにする作品を生み出せるよう、コンテンツクリエイターを最初から積極的にサポートしてくださったMojangとMicrosoftに感謝しています。なおMinecraft: Java版のHypixelサーバーは、独立したチームによって開発が続けられます。
最後に、そして最も重要なこととして、私達のコミュニティと、過去5年にわたって私達をサポートしてくださった全ての方々に感謝します。特に、Hypixelのネットワークボランティア、ビルダー、プレイヤー、動画クリエイターの皆さんは、私達のわくわくする未来を広げてくださり、本当にありがとうございます。
皆さんと一緒に冒険に出るのが待ちきれません。
SimonとRezzus
Hypixel Studios
そもそもHypixelサーバーが世界一人気のサーバーになった背景には、Minecraftの色々な意味での「自由度」のおかげである。コミュニティ作成コンテンツもちろんEULAによって規制はされているが、ここまでマネタイズに寛容なゲームは他にない。
https://twitter.com/notch/status/1075972487635263490
https://twitter.com/notch/status/1075973113102393344
ちなみにノッチはマインクラフトに関する権利はもう持っていないため、「多分あまりコメントするべきじゃない」としながらも、Hytaleのアナウンスメントに対して好意的な投稿をしている。
https://mcthnk.com/hytale-faq-matome/
「Hytale」は、2021年のリリースを目指して開発中だ。対応機種やMOD対応など、詳細は上記の記事を参照して欲しい。