マイクラダンジョンズ: 自動生成を取り入れたレベルデザインの詳細が公開
Minecraft公式チャンネルにて、「Minecraft Dungeons(マイクラダンジョンズ)」のレベルデザイン(フィールド設計)について開発者が詳細に解説する動画が公開された。彼らがあえてレベルを「環境」と呼んでいる理由、自動生成と手作りのエリアをいかにして組み合わせているのかなど、興味深い内容が盛り沢山だ。
https://twitter.com/dungeonsgame/status/1230885718047756288
(以下、公式の字幕の翻訳が分かりづらい箇所は修正している)
目次
開発者にとっての「環境」とは
「ゲーム環境」とは、プレイヤーが歩き回るゲーム内の世界のことです。
一般的には「レベル」と呼ばれていますが 私達はそれを「環境」と呼んでいます。
なぜなら「環境」という言葉には、ゲームプレイだけでなく、見て感じることや、私達が伝えようとしているストーリーも含まれているからです。
ゲーム環境のポイントは、基本的にすべてのゲームプレイの側面を引き出すことです。
たとえば高低差のある環境があった場合、敵が高い位置から攻撃する可能性があるので、プレイヤーに別の戦闘方法を考えさせます。
レベルデザインの要点とマルチプレイ
マイクラダンジョンズの環境は、Minecraftプレイヤーなら親しみのある環境です。Minecraftの世界を舞台にしていますが、ダンジョンズにはストーリーがあります。
ゲーム内にあるすべてのレベルと環境はストーリーを強調したり語ったりするためにあります。
Desert Temple(砂漠の寺院)の罠は良い例です。ファラオの墓であるピラミッドに多くの罠があるという話がをよく聞きますね。
私は以前遊んだゲームや他のジャンルのゲームにもインスパイアされましたが、同じような罠をMinecraft Dungeonsに入れるとしたらどうしたらいいか?どのようにゲームにフィットするか?を考えました。
レベルデザインでは第一に 各エリアが同じような見た目にならないようにして、プレイヤーが自分の居場所を認識しやすくすることが大事です。すべての部屋が同じように見えたら、そのレベルで何度プレイしても迷子になるでしょう。
でもそれぞれの場所の照明などや部屋の大きさが明らかに違ったら、戻ったときに自分がどこにいるのかすぐに分かると思います。
Minecraft Dungeonsはマルチプレイのことを大いに考えてデザインされていますが、一人でも楽しめるゲームでなくてはいけません。この両方を考慮しながら環境やレベルをデザインするのは大きな課題です。
シングルプレイ対マルチプレイの設計は本当に難しく、バランスを考慮しなければいけません。例えば、ただ走り回るだけのプレイヤーも考慮し、プレイヤー全員が同じ目標を持つことを確実にする必要があります。
自動生成と手作りの組み合わせ
いいダンジョン系ゲームのレベル、特にMinecraft Dungeonsのレベルは、何度プレイしても毎回新しい経験を得られるレベル ― というよりも環境です。
Minecraft Dungeonsのレベルは自動生成されています。いいゲーム体験を提供しつつレベルの自動生成を取り入れられたのは、組み立てられるパズルのピースのようなものをデザインしたからです。
手動でパズルのピースを指示する方法、もしくはよりランダムな方法のどちらかで調整できるエンジンを使っています。
レベルの自動生成で考慮されていないのはペースの配分です。どんな敵が出てくるか、どのようにプレイされるかは考慮されないので、自動生成と手作りのコンテンツをうまくミックスしなければなりません。
私達はこのような手作りのエリアも含めることが重要だと感じています。いろいろな場所を走り回っていても、すべてが一平のペースで保たれているエリアと、自動生成されるエリアをつなぎ合わせることで、遊ぶたびに違った印象を与えられるようにしました。
まとめ
Minecraft Dungeonsではどのレベルでも目立つように自立しているようにしたかったのです。スクリーンショットを見るだけで、自分がどのレベルにいるのか、できればどのようなエリアに居るのかを、簡単に識別できるようにしたかったのです。
Minecraft Dungeonsの環境を開発する上で気に入っているのは、Minecraftの大ファンである私が毎日Minecraftの世界で遊んだり新しいものを作れるところです。
ゲームがリリースされたら、実況動画を見るなどして、ただただ皆さんが私達の作った世界を楽しんでいるのを見てみたいと思っています。
「マインクラフト ダンジョンズ」は、2020年2月22日時点では「2020年春発売予定」となっている。対象機種はSwitch/PS4/XboxOne/Windows10。国内での販売の詳細は未発表だが、日本のYouTuberとのタイアップ企画がすでに行われており、販売は確実だと思われる。詳細が分かり次第追ってお伝えする。